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スイスのIMD(経営開発国際研究所)が毎年発表している「世界各国の競争力」から、日本の経済力の凋落の様子が見てとれる。毎年、スイスのIMDが世界六一の国と地域の「ビジネスの効率性」「政府の効率総合力性」「マクロ経済」「インフラ」の四分野の比較を行ない、世界各国の競争力の順位を発表している。
これを手がかりに日本の順位を見よう。IMDの分析結果を見ると、総合力で日本は九二年の一位から、九六年四位、二○○○年二四位、二○○二年は三○位、二○○五年に二一位と地すべり的に下落したが、二○○六年には景気回復もあって一七位へと上昇した。
日本は一七位であるが、一八位に台湾、一九位に中国がランクされているのを見ると、多くのひとはこの評価をすんなりと受け入れることが難しいのではないだろうか。日本の点数が高いのは、国際収支、外貨準備、R&D(研究開発)の支出額、高等教育の普及率、輸出などの項目だ。

これらの項目は従来から世界のトップクラスであり、納得できよう。一方、点数が低いのは、文化の対外開放度、生活コスト指数、外国人雇用、企業の創業、財政赤字、経済ニーズに合う大学教育などの項目である。
これらの項目で、日本が世界の下位にランクされても納得するひとは多いのではないだろうか。したがって、細かな点は別にして、総合的にはこれらの評価はかなり納得できる。
外国から見て、日本の経済、産業、企業経営などがどのように理解されているのかについての一つの評価として理解すればいいと思う。現実にも、日本は八○年代までは世界の中で経済力では圧倒的な力を維持しているという評価が確立していたが、九○年代も後半になると経済成長率はマイナスに陥ったから、世界の優等生の地位から地すべり的に低下したことは間違いないだろう。
世界に占める経済力を計るモノサシの一つは、その国の通貨の強弱である。長期を円の実力とれば、その国の経済力が強ければ、通貨の価値は上昇し、逆に経済力が弱ければ、通貨の価値は下落する。
日本の円はその典型的なケースであろう。一九四九年四月に一ドル=三六○円でスタートした時点では、経済の実力と比較して円が高すぎてとても経済が持たないと考えられた。
しかし一○年、二○年と経過するうちに日本経済が驚異的な成長を遂げ、円は実力以下に過小評価されているという見方が強まり、円の切上げ圧力がしだいに強まっていった。

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